20年卒採用「増える」13%
2018年12月20日 日本経済新聞
リクルートが19日発表した2020年の新卒採用調査で、大学生・大学院生の採用が19年よりも「増える」と答えた企業は13.8%。9年連続で「増える」が「減る」(5.9%)を上回った。人手不足で企業の採用意欲は旺盛で、なかでも学生の志望者が少ない小売業や飲食店などが目立った。企業の期待と学生の人気業種とのギャップは埋まっていない。
解説(リンクコンサルティンググループ 和田康則)
「増える」と答えた企業の割合は、小売21%、飲食店・宿泊18%、情報通信16%、機械器具製造15%、サービス15%、建設13%、運輸10%と続き、これらの業種はさらに競争が激化することが想定されます。前年の採用が充足しないまま採用を積み残している場合も多く見受けられます。
中小企業にとっては大手の動向も気になるところですが、社員数が5000人以上の企業では「増える」が19.6%、2000人以上5000人未満の企業は18.6%となっており、大手企業ほど採用意欲が旺盛です。
対策として、外国籍学生の採用に取り組む企業が24%と上昇中。製造業は40%、飲食店・宿泊業は37%と高まっています。高校生採用についても「増える」が10%と過去最高です。
また、新卒確保のための初任給引き上げは全体で50%、社員数が300人以上1000人未満の企業が60.1%と最も高くなっており、給与面を含めた待遇改善に乗り出す中小企業が増加する傾向が顕著になってきました。
これらのトレンドを見極めた、人材戦略が必要になってきます。
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