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若者の就職難。

少子化なのになぜ?
2012年12月22日 日本経済新聞 「少子化で若者が減っているのに、なぜ就職環境が厳しいのですか」。就活中の大学生が事務所を訪れた。入試は上の世代より競争率が低かったのに不思議だという。「若者は“貴重”なはずなのに…。」 提言(和田康伯)(採用コンサルティング) この現象だけをとらえますと、大手志向の学生と中小企業の求人のミスマッチとなりかねませんが、今回は経済背景を中心に解説していきます。 一つ目に、日本の失業率(15~24歳)は約7%。世界全体で12.7%。先進国は欧州債務問題の影響もあり17.5%となっています。経済ゼロ成長にもかかわらす、日本が7%を維持しているのは、企業の終身雇用、新卒一括採用が支えてきた数字とも受け取れます。日本の古き良き両制度が崩れた後には、さらに先進国並みに悪化するとの見方も拡がります。 二つ目に、企業の雇用の変化を見逃してはなりません。前述の両制度を支えた製造業の雇用が減少し、サービス業の雇用が拡大しています。長く勤めてもらうメリットが職種の特性上、減っているのです。これが、両制度の改革を後押しを続けるでしょう。 三つ目に、新卒のライバルが、高齢者や外国人にまで広がっていることです。後に65歳までの希望者全員の雇用を義務付ける法律が施工され、育児休業制度の充実で働き続ける女性が増加します。さらに世界競争の中でグローバル採用や専門能力を持つ即戦力採用が拡大していくことで、これまでの新卒者の特権は着実に失われていきます。 団塊の世代が退職されていかれるこの5年はまだまだ新卒者の就職は「やさしい」もののその後はどうなるのでしょうか? 中小企業から見ると新卒で採用して育成していく可能性はますます拡がる有利な時代になってきますし、若者にとっては大競争時代が始まっていきます。 次代の日本を担う若者にがんばってほしいと願うばかりです。是非、就活マニュアルだけではなくマーケティング力と競争力を身につけてください。応援しています。