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1日インターン7割増 就活、3年夏に実質始動

2017/07/17 日本経済新聞 学生が仕事を理解するためのインターンシップ(就業体験)を1日のみ開催する企業が今夏以降、前年同期比で約7割増える。人手不足を背景にインターンを通じた青田買いに乗り出す企業も増えている。1日型を通じて就業体験をする学生の裾野が広がり、大学3年生の夏から事実上の就職活動が始まる流れが加速しそうだ。 経団連の指針では大学新卒の採用活動は4年生の6月から面接などの選考活動が解禁され、企業はその年の2月末まで採用目的で学生に接触できない。一方、インターンであれば、採用活動前に学生の個人情報などを集められるため、この数年で3年生の夏休みからインターンを開催する企業が増えていた。 解説(リンクコンサルティンググループ 和田康伯) 3月からのナビ開始、6月からの選考開始とは、別の動きが活発化しています。学業を優先するために、採用活動を後ろ倒しにして3年目になりますが、実際には、3月までに採用活動が進んでいます。インターンシップや業界研究と名称を変えた活動です。これらは、かえって学業の妨げになるのではとの声も出ています。 しかし、いち早く、学生と会いたい企業の主導で早期化が進みます。大手企業では、インターンシップに数百人から、千人を超える学生を動員していきます。人気企業では当然、インターンシップ参加のための選考会も行われ、まさに採用選考活動さながらです。 愛知県の中小企業では、実際にインターンシップを開催してもなかなか思うように学生が集まらない現実もあります。また、会社説明会的な催しや、グループワークだけで終わってしまうような手抜きの催しでは学生が納得せず、結果として学生の志望度が下がるなどの厳しい評価も出ています。企業の評判を上げようと行ったインターンシップがかえって逆効果なんてことも起こっています。 採用活動が前倒しされてきている現実を受け止め、2019年の採用活動も、学生の視点に立ったより一層の差異化が大切になってきます。早期化と共に、濃い内容の採用活動、学生への魅力づけと同時に、教育的視点による啓蒙や育成が問われる活動になりそうです。